
コッペです。
最近思うんですけど、内勤歴が10年を超えたあたりから私自身の寒がり度が高まっている気がしてならないんですよね。
ヒー○テックとかに代表される「あったか下着」の性能は毎年グレードアップしていて、新作が出る度に更に暖かいヤツをと毎年新調しているにもかかわらず、真冬の寒さは年々増すばかりなんです。
やはり、営業職の方をはじめ、毎日現場を飛び回っている方には敵いませんね。体そのものをバージョンアップしないといけないということ痛感しています。
とはいえ、
「暑さ寒さも彼岸まで」
とか
「三寒四温」
なんて言葉もありますし、
(じじいみたいですが)
もうそろそろ暖かくなってもいいでしょ?
なんて期待しています。
厚着って肩こるんですよね。
彼岸(春分前後)を境に寒さも和らぐなんて言いますし、家に閉じこもっていた人もそろそろ外出したくなってくる頃合いだと思うのですが、
初春のイベントの代表格といえば、やっぱり
「花見」
ですよね。
そして、花見といえば
「桜」。
いわずもがなですが「桜」って素敵だと思うんです。
何が素敵って、素直に一面「桜色」の世界はキレイですし、何かが始まりそうな期待感がありながらも刹那的で儚くて、日本人の美学が詰まっている感じがするんです。
「諸行無常」の象徴みたいな。
普段の週末は家に引きこもりがちな私も、毎年この時期必ずどこかに「花見」に行きます。
そんな日本人の心のオアシスである「桜」ですが、
「桜」って実は結構、新築マンションの物件名でも良く使われているんですよね。
「桜」がつく地名の物件はもちろん、そうでない場所でも結構物件名に用いられていたりします。
そんな中でも、旧漢字である「櫻」を用いた物件って意外と少なく、
毎度おなじみ手前味噌の「マンションサマリ」で調べてみても、東名阪で
たった6物件
※マンションサマリ上は7物件なのですが1物件は販売中止になっています
しかないんです。
でもあえて旧漢字の「櫻」を使うだけあって、字面がキレイでこ洒落た物件名が多いんですよね。
ということで、今回は
物件名に「桜」が含まれる物件、特に旧漢字の「櫻」を用いた物件をピックアップして、物件名の字面や物件名が生まれた背景などを勝手に想像してみました。
京急プライムエグゼ港南中央櫻道
参道として生まれた桜道沿いの立地ということで命名されたと思うんですが、「京急プライムエグゼ港南中央」というだけの物件名でも十分物件名として成り立つのに、そこにあえて前面道路の「櫻道」という言葉が追加されることによって、物件名にやわらかな要素が付加されています。さらに旧漢字の「櫻」を用いることで高級、重厚といったエッセンスも付加されています。「港南」という文字の並びだけだと、港の南(みなとのみなみ)で、硬質な感じというか寒色のイメージが強いと判断されたのかもしれません。
今回のラインナップの中では最もオーソドックスな使われ方と言えますね。
ザパークハウス三鷹櫻邸
三鷹は中央通り(バスなども通る大通り)の桜並木などは有名ですが、吉祥寺のような恩賜公園の桜とかではないですし三鷹の桜に高貴とかハイソなイメージは特にないのですが、緑が多いイメージの三鷹という文字にたった2文字「櫻邸(さくらのやしき)」加えられただけで、緑が多くて桜も綺麗な邸宅といった高級物件イメージが形成されてしまいます。(もちろん高級物件なのですが。)
「三鷹の邸」という重厚な文字に加えるエッセンスとしての「サクラ」が「櫻」であったのは、「桜」だと軽いイメージというか、字面負けしてしまうといったことを想定されたのかもしれません。
アデニウム鎌倉山櫻離宮
離宮って簡単にいえば、離れの宮殿ってことですよね。イメージするのは浜離宮とか赤坂離宮とかでしょうか。鎌倉という葉山や逗子あたりから続く歴史と品位を感じさせる緑豊かな山の中腹あたりにある宮殿といった図を容易に想像できます。前述のザパークハウスと同様、文字の並びとして「離宮」という高貴な字面に「桜」だと字面負けしてしまうといったことを想定されたのかもしれません。
もう一つ、
「鎌倉」「山櫻」「離宮」なのか、「鎌倉山」「櫻離宮」なのか、
どこで切ったらいいのか曖昧なところも、もはや「おくゆかしさ」という言葉で魅力の一つになってしまうような、そんな素敵な物件名ではないでしょうか。
パークハウス新町櫻雅
ディアナコート櫻町雅壇
桜新町駅を利用駅とする両物件ですが、2物件共に字面がすごく美しいですよね。
両物件に使われている「雅(みやび)」という漢字に上品という意味が含まれていることに加えて、旧漢字の「櫻」が「高貴な和」のイメージを増幅させている気がします。
ディアナコートの「櫻町」という、字面のため(かどうかは分かりませんが)に地名まで変えてしまう手の込みようは、流石としか言いようがありません。
グランドメゾン白壁櫻明荘
最後は東海エリアの物件です。
「荘」とあったので、なにか歴史のある建造物ぽいとは思っていましたが、もともと建設地にあった料亭「白壁櫻明荘」からとったと知って合点がいきました。
作り物ではない風格が漂ってますよね。名称の出自が違いすぎました。
「櫻に明ける」って・・・。
もう字面とか、そういうレベルじゃないですね。
因みに、本物件がある名古屋市東区「白壁」の由来が、武家屋敷の象徴である「白塗りの壁」だったり、旧「白壁櫻明荘」の長屋門や庭が物件に生かされていたりと、とにかく物件(名)にまつわる蘊蓄が盛りだくさんなんです。
「粋」過ぎて、お腹いっぱいです。
いかがでしたか?
今回紹介した物件は、どの物件も物件名の字面にまで美意識が反映されていて
つくづく
日本語って素晴らしい!
日本人に生まれて良かった!
マンションって奥深い!
マンションって素晴らしい!
と思えたのではないでしょうか。
因みに今回取り上げた「櫻」以外にも、字面がキレイな漢字を使った物件が他にもありました。一例ですが、2016年に販売された物件だと、
季の杜
彩翠邸
翠景邸
静穏の杜
蒼の邸
楓雅の邸
耀(の)邸
などなど。
青(蒼)とか、緑(翠)といった色もそうですが、一見すると字面はきれいだけど語意が分かりづらいところ(私のボキャブラリーの問題かもしれませんが)が、おくゆかしさになって、見る人の感性に訴えかけるのかもしれません。
そう考えると英語で物件名を創る方が字面をあまり意識しなくて良い分、漢字で創ることに比べればカンタンなのかもしれないですね。
とはいえ、こういった物件名が成立するエリアは相当限られるとは思うのですが。
いずれにせよ不動産業界の方々にお世話になっているものとして、物件名一つでデベロッパーさんとかがどれだけ頭を悩ませているのだろうと想像すると、気軽に物件名を扱えなくなりますよね。
これからは、年賀状書くとき建物(物件)名を省略するのやめます。