
こんにちは。よしおです。
みなさんは日本の不動産や建造物のかなりの数を掌握している「株式会社定礎」をご存知ですか?
至るビルやマンションに設置されたその掌握の証、一度は見たことありますよね?
所謂「定礎石」というものです。
その形も多岐に渡っており…
壁に直接掘っちゃったり、
かなり高級感のある石になっちゃったり、
定礎の担当者の思いが彫られていたりします。
このように、株式会社定礎は形こそどうあれ、掌握した建物にその証を刻み込んでいます。
奇跡の合併
そんな日本の超大企業…株式会社定礎ですが、まさかのあの企業と2009年に合併し、ホールディングス化しました。 その企業は、
月極駐車場株式会社。
そうです、天下の月極グループです。
月極は日本最大手の駐車場管理会社です。
日本中のコインパーキング以外の貸駐車場はだいたいこの企業の持ち物です。
こちらも定礎と同じく、至る所でその掌握の証を誇示しています。
日本中の建物と駐車場を掌握した大企業…。
合併後の名前は「月極定礎ホールディングス」。
ドラクエとFFの企業が夢の合体を果たしたスクウェア・エニックス誕生の時以上の衝撃が2009年、日本中に走りました。
そんな月極定礎ホールディングスのコーポレートサイトはこちら。
月極定礎ホールディングス
また、日本のテレビ番組をほぼ掌握している大企業…こちらも有名ですよね。
ゴランノスポンサー|アンサイクロペディア
冗談はここまで。
もう最後はアンサイクロペディアまで出すほどの雑ネタっぷりでしたが、さて冗談はここまでにして、本日は謎多き「定礎」について掘り下げてみようと思います。
そもそも定礎ってなんぞや?
定礎について、三省堂国語辞典第6版ではこのように説明しています。
たてものをたてるとき、はじめに基礎の石を置くこと。また、置いた石。
昔は土台に「礎石」という石を使い、その上に住居を建てていったのだそうです。
その土台の位置を正確に伝えるために置かれたのが「定礎石」だとのこと。
礎石を図で書くとこんな感じ。
つまりは定礎って「建物の基礎の場所を伝えてくれるしるしをつけること」なのだそうです。
勉強になります。
でも今ってそもそも石の上に住居立てませんよね?
ましてやビルなんて以ての外です。
私の少ない知識でも、ビルは地中深く杭を打って支持層がどうのこうのとかあって、それをもとに建っている…はず。
(ちなみに私の叔父は杭打ち屋さんです。全然私はその仕事が把握できていませんが。)
「じゃあなんのためにあるんやこの石!」とお怒りの関西地方出身の方、お気持ちお察しします。私も同じ気持ちでございます。
色々とインターネットの海の中をさまよった結果、私が導き出した答え…それは…。
慣習。
「定礎式」なんてものもありますがもうこれはほぼほぼ儀式でして、コンクリート打ちが終わった段階でそこに定礎石をはめ込んで建物の安泰を祈願するんです。
参考:http://www.weblio.jp/content/定礎式
定礎箱
慣習として現代に残る定礎…でも実は慣習としての意味だけじゃなく、他にもすごい役割を持っているのです。それは…。
タイムカプセル。
実はあの定礎石、中が箱になっているものがあります。
箱の中には竣工当時の新聞や紙幣、当時の工事関係者の名簿などまさにタイムカプセルなものが入っているそうです。
ちなみに引用画像は、六本木にあった日本IBMの旧本社ビルが解体される際に実際に開かれた定礎箱です。
このエピソードの詳細はこちらをご覧ください。
終わり。
ほぼほぼ冗談で駆け抜けてしまった感が否めませんが、いかがだったでしょうか。
定礎って意外と奥が深いんです。
もうここまで読んだあなたは定礎が気になって仕方ないはず。
自宅のマンションや職場のビルで定礎板を発見した際には、定礎箱の中には何が入っているかきっと気になってしまうはずです。
私は気になってしまいました。
気になって新宿住友ビルの定礎を探しましたが、見つかりません。
情報、募集しています。
お心当たりのある方はTwitterまで。
では、また。