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マーケティング

2016.12.6

ジャカルタ(インドネシア)の新築分譲マンションのモデルルームに行ってみた。

 

ジャカルタの中心街です
突然ですが、ジャカルタです。インドネシアです。

 

赤道近いです。
気温はもちろん30度超えです。
頭の中でB’zの曲がリフレインしています。どの曲かはご想像にお任せします。

何故インドネシアに行くことになったのか?などという野暮なことは聞かないでください。

 

 

私がイメージしていたインドネシアといえば、

 

それこそバリ島に代表されるような、エキゾチックリゾーティックで昼は浜辺でビーチベットに寝そべってトロピカルドリンク飲んで、夜空を見上げれば星が近くって・・・みたいな感じとか、

 

それこそディスカバリーチャンネルアニマルプラネットのロケ地になるような赤道付近の熱帯雨林で、鬱蒼とした密林を歩いていると突然大蛇が現れたりなんかして、川口浩探検隊バリのドラマが生まれちゃうような感じとか・・でしたが、

 

現地にお住まいの方からすれば、外国人が「日本のイメージは?」と聞かれて未だに「GEISYA」「FUJIYAMA」「SAMURAI」とか言うのと同じレベルで、下手をするとケンカ売ってると勘違いされるレベルだということを痛感しました。

 

もちろん、地方とか離島とか行けばそういう場所もあるんでしょうけど、今回訪れたジャカルタを一言で表現するなら

 

 

超都会

 

 

です。

 

もちろん、街の隅々まで整備が行き届いているわけではなく、上を見上げれば先進のオフィスビルやタワーマンションが林立しているものの、足元を見ればまだまだ旧来の古びた建物が多いですし、歩道はボコボコでアスファルトにひびが入っていたりして、光と影みたいな二面性もあります。でもそこがアジアっぽさだったりもして、おそらく高度成長期の日本もこんな感じだったんだろうなどと思いを馳せたりします。

 

 

活気というか、なんか得体のしれないパワーがみなぎっている感じがするんですよね。(単に人とかバイクとか車とかが異様に多いだけかもしれませんが。)

 

ちょっと話が逸れてしまいましたが、ジャカルタ市内には、いたる所に分譲マンションが建設されていて、それこそ日本とは比べ物にならない位の大規模な開発がジャンジャン行われているんです。

 

 

街で既に竣工しているマンションを眺めていて、まず日本のマンションとの違いを一言で言うと、

 

よく言えば
「自由」

 

悪く言えば
「なんでもあり」

 

という感じでしょうか。

 

 

とにかく日本でいうところの建築基準法的なものが緩いからなのか、
赤道付近で日向とか、日陰とか関係ないからなのか、
建蔽率、容積率みたいな概念がないからなのか、
土地がしこたま余っているからなのか、

 

 

とにかく建て方が自由なんです。

 

 

設計する人からすれば、制約がなく作りたいものを作りたいように作れるメリットとかありそうですね。

 

 

 

何棟あるのか数えるのが大変なタワーマンション群

例えばこのマンション。パッと見、敷地の中に何棟建っているのか数えるのに時間がかかってしまう位、沢山のタワーマンションが立ち並んでいます。

 

隣の棟のバルコニーの人と目が合ってしまいそうです。
南の国の人たちは心がおおらかなので、細かいことは気にしないということでしょうか。人目が気になる私なら年中カーテン閉めっぱなしになると思います。

 

 

商業施設の上にマンションが。

そしてこのマンション。ちょっと遠目なので見づらいかも知れませんが、ショッピングモールの上に複数のタワーが建っています。

東京でも「ブリリアタワー池袋」みたいに、10階前後まで施設が入ったマンションはありますが、複数棟が上に乗っかっているマンションはあまり見かけません。

 

 

やはりどこに行ってもマンションは面白いですね。

 

 

 

不動産マーケティング会社であるマーキュリーの社員たるもの、せっかく海外に来たのにマンションの現地に行かなくてどうする!ということで、本当はNYとか、ロサンゼルスとか、ロンドンとか、ドバイとか、モナコとかのマンションのモデルルームに行ったレポートを書きたいという心の声は置いておいて、今回はジャカルタのモデルルームの潜入レポートをお届けしたいと思います!

 

 

調査開始です。

今回伺ったのは、東パデマンガンという地域のモデルルームです。

 

北にはアンチョールというジャカルタ屈指の観光スポット、西にはITC Mangga Duaという巨大ショッピングモールがあります。
ジャカルタ中心部から見て北東側、直線距離にして約6Km、車で約1時間半(とにかく渋滞がひどいんです。)の場所にあります。

 

マンションのマーケティングギャラリー外観

建物からしてデカイですね。日本だと湾岸に建つタワーマンションのマンションパビリオンと呼べる大きさでしょうか。
現地ではマーケティングオフィスとか、マーケティングギャラリーとか呼ぶそうです。
光と影という言葉が頭をよぎります。

因みにちょっと脱線しますが、この立派で近代的なモデルルームの通りを挟んだ向かい側はこんな感じのちょっと昭和30年代?戦後の復興期?を思わせるバラック小屋(失礼!)な家屋が立ち並んでいます。

 

このあたりが光と影があるように映る所以だったりします。

 

それでは、中に入ってみます。

 

モデルルームの商談スペースです。

無駄に高い天井と窓越しに見える周囲の植栽が南国アジアな雰囲気を醸してますね。

 

 

 

それぞれのマンションプロジェクトがデカイ!

パースは普通ですね。

日本では最近少なくなったような気がしますが、パースの中に人が描写されています。

写真下に写るのが営業担当のオジさんとオネエサンです。

 

 

棟ごとに名前が付けられているようです。

 

この写真だけで総戸数何戸になるのでしょう。

プロジェクトがデカすぎて、模型も大小2パターン用意されていますね。

上の模型で、ランダムに住戸の色が異なるのは、夜にライトアップしたことをイメージしているのでしょうか。

 

男の子は欧米人をイメージしているのでしょうか。

子供用のプレイルームがあるのは日本のモデルルームと同じですね。こういう配慮が、この国の発展を裏付けているように思えます。

 

いよいよ実際のモデルルームへ。

 

マンションのモデルルームの写真です。

 

 

あらステキじゃないですか!

 

この住戸は玄関開けるとすぐにキッチンなどの水回りスペース、奥にリビング、更にその奥に居室という配置になっています。

 

居室はこんな感じ。

クロゼットの中に写真を飾る

天井も高いですし、掃除が大変そうですね。

それにしても天井高いですねー。折上天井になっていて高級感があります。普通の住戸でも3m以上あるんだとか。
置いてある家具のセンスが仏教的に感じるのは私だけでしょうか。

 

例えばこれとか、

見ざる聞かざる言わざる

 

これとか、

IMG_4026

 

これとか、

ベッドの上で茶を飲む習慣があるのでしょうか

この国ってイスラム教じゃなかったでしたっけ?やっぱりターゲット層は中国や台湾、シンガポールあたりの方をイメージしているのでしょうか。

 

続きまして、キッチンです。
冷蔵庫に合わせたのか、収納に合わせたのか、ぴったりフィットしています。

冷蔵庫が上手く収納されています。

 

気になったのはシンク。
サラダを洗う位なら使えそうです。

 

小さ!

 

ここまで小さいと、家で積極的に料理を作ろうという気にはならないかもしれません。

水栓金具が微妙に曲がっているのはご愛嬌ということで。

 

 

 

そして日本にもあったらいいなと思ったのが、この間取り。
間取り図面集には想定の家具が配置されているケースが殆ど。

単身~DINKS向けの間取りですが、玄関入ってすぐにリビング、奥にベッドルームがあるのですが、バスルームへの導線を主寝室からに限定することで、空間を有効に活用できています。

 

家に友人を招待した時にトイレは、、、などということは全く想定されていないんだと思うのですが、この潔い感じがとても好感が持てました。
私以外にも、こういう間取りが好きな日本人いる気がします。

 

実際この間取りのモデルルームはこんな感じです。
料理をしなければ、これで十分なキッチン。
ベッドのわきからトイレ、バスルームに行けます。

物件概要:

【MENARA JAKARTA】

価格:Rp.1,423,000,000(1138.4万円)~Rp.3,184,000,000(2547.2万円)

専面:35㎡~76㎡

間取:1BED ROOM~3BED ROOM

 

 

 

現地通貨の単位がすごいことになっていて、1000万円台前半からという価格設定は安い!と感じますが、

75㎡で2500万円と考えると、そんなに安くはないな、という感じですね。

 

2物件め

続いて伺ったのが、こちら。
電話番号のゴロを合わせるのは世界共通なのですね。

物件の外観です。

デカ過ぎて近くからでは全景を写真に収めることができません。
既に建物は完成に近い状態で、モデルルームではなく棟内に販売センターを置く形をとっています。
色とりどりに塗られた前建です。連棟ですね。

因みに建物の反対側はこんな感じです。

やっぱり、ものすごいギャップですね。

 

ではエントランスに向かいます。

 

絶対乗りたくないゴンドラです。

エントランスへ向かう導線の一コマです。

 

作業者さんはこんな感じのゴンドラに載って作業しているようです。
結構年期入ってますねー。って

ワイヤー細っ!

 

安定感が全くなさそうなので、高いところが得意ではない私は絶対に乗りたくない代物です。

 

 

写っている女性が販売担当者です。

エントランスです。

 

折上天井で開放感ありますねー!

このマンションはマーケティングオフィスは設けず、エントランスホールで販売を行っています。

外観パースです。
エントランスホールにこの物件の模型が飾ってあります。

日本でもトライスター型のタワーマンションは見かけますが、T字型ってあまり見かけない気がします。

 

ちょっと斬新。

 

 

まさにリゾーティックな共用部!

7階部分に屋外プールがあるようです。

常夏なので、毎日プールに入れると思うと、気分も盛り上がりますよね!

 

パースの見学もそこそこに、建物の内部を見せてもらいます。
まずは共用部です。
天井の穴が気になります。

ここはジムになるそうです。

天井は破損しているようにも見えますが、多分まだ作業途中?なのでしょう。

 

窓の汚れが気になりますね。

視界を遮るのはタワーマンションくらい

遮るものがなく、見晴らしは最高ですね!

 

 

 

 

イメージとかけ離れている気が、、、

窓の外に見えるのはパースにもあったプールのようなのですが・・・。

 

 

・・・。

 

 

 

IMG_4098

パースだとこんな感じ・・・。

まぁ、ほんのちょっとだけパースのイメージとは違うかもしれませんが・・・。
出来上がりを見ていないからだと思うことにします。

 

 

販売担当者によると、この物件、販売担当者いわく完成は今年の12月とのこと。

 

 

えっ?

 

 

この状態で?

 

 

あと1か月で完成?

 

 

多少の疑念は膨らみましたが、これから昼夜を問わず工事して完成させるのでしょう。多分。

 

私が買うわけではないので、深いことは考えないことにします。

 

 

部屋に向かいます。
正にホテルライクな内廊下!

内廊下ですね。両サイドに部屋が配置されています。
年中暖かいですし、日照とか気にするという概念自体ないんでしょう。
まさにホテルライクです。

 

 

部屋に入ります。

玄関開けたらすぐリビング

玄関開けるとこんな感じです。

居室側から撮った写真ではありません。
玄関入っていきなりリビングダイニングがあって、その先に居室が配置されています。コレ、この国のスタンダードなんでしょうね。
安心の日本製エアコン!

備え付けのエアコンは日本製です。なんか安心しますね。

 

 

IMG_4083

でも竣工前から壁紙がはがれているという・・・。

見えますかね。エアコンの下の真ん中のところです。

 

まあこういう細かいところを気にするのが日本人の悪いところなのでしょう。
良くない日本人になっている自分に気づきました。

 

 

続きまして、トイレです。
シャワーブースとトイレの境はありません。

こっちに来て初めて使ったのですが、右横についているシャワーが日本でいうところのシャワートイレです。読んで字のごとしですね。

 

これは蛇口をひねるタイプなので、水量をその時々に応じて変えられるのが意外と使いやすかったりします。常夏ですし、日本のように温水にする必要もありませんからね。

 

 

こちらは居室。
網戸がないので蚊が気になります。

こっちの物件に来て思ったのですが、「網戸」がないですね。
気温も高いし虫とか気にならないのでしょうか。
多分、こういうこと気になってしまうのがダメですね、A型人間は。

 

 

物件概要:

【ELPIS ROTTERDAM RESIDENCE】

価格:Rp.721,387,000(577.1万円)~Rp.2,143,557,000(1714.8万円)

専面:23.25㎡~72.30㎡

間取:STUDIO~3BED ROOM

 

 

70㎡を超える住戸が1000万円台からというのはかなり安いですね。

ただ、これを安いと思うか、高いと思うかには大らかな気持ちが影響するように思います。

 

いかがでしたか?

今回、ジャカルタの新築分譲マンションの一端を取材してみて、日本の物件よりも秀でている部分と劣っている部分、両方ありましたが、

インドネシア、ジャカルタのマンションを見て回った印象を一言でいうと、

 

「大味」

 

といった感じでしょうか。

 

でも、日本の新築分譲マンションと比べれば細かい仕立ての粗さが目立つ部分もありますが、これも「ジャパンクオリティ」の分譲マンションを知っていて、それが基準になっているからこそ。

 

今回訪問した物件が現地デベロッパーの物件だったので、そういった「ジャパンクオリティ」との差が際立ってしまったのだと思います。逆に日本の新築分譲マンションってスゴイということを改めて感じることができましたね。

 

実際に現地の日本のデベロッパーさんの物件は「ジャパンクオリティ」を謳って販売されています。信頼を買うなら日本のデベロッパーさんの物件を買うのが安全な気がしました。

 

几帳面で典型的なA型日本人思考の私が現地でマンションを買うなら、間違いなく日本のデベロッパーさんの物件でしょう。

 

ただ、ジャカルタに数日滞在して思ったのは、

 

この国に住めば、小さなことは気にならなくなるかもしれないな。

 

 

ということ。
多分、この国に住み続けていれば、多少の分譲マンションの「大味」な感じは気にならなくなるのでしょう。

 

気になった方は是非ジャカルタに足を運んでみてください。

この記事を書いた人:コッペ

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